wena wristという商品をご存知でしょうか。
クラウドファンディングであっという間に目標金額を達成した注目の商品でしたが、このたび正式販売されることになりました。
これまで私はとある理由で購入に踏みきれなかったのですが、この度、これまたとあるきっかけで購入することになりました。
本日は、wena wristについての簡単な説明と、実際に購入してのレビューをさせていただきます。
- wena wristとは
- 電子マネー機能はiOS限定(※ただし…)
- Androidユーザーでも電子マネー機能が利用可能に
- 開封の儀
- 使用してみての感想
- wena wristに求めること
- wena wristの総評
wena wristとは
一言で説明すると「アナログな見た目のスマートウォッチ」です。
Apple WatchやAndroid Wearなど、これまでのスマートウォッチは時計の文字盤側がディスプレイやセンサーなどが組み込まれたスマートデバイスとなっているのが一般的でした。
しかしwena wristはヘッド側ではなく、バンドの方に各センサー類が取り付けられています。
そのため外見は、より「普通の時計っぽく」見えるようになっています。
そんなwena wristで出来ることは大きく分けて3つです。
通知機能
Bluetoothでペアリングしているスマートフォンでの着信やメール受信を通知してくれます。
専用アプリで、送る通知や振動・光のパターンを細かく設定が可能です。
通知機能はスマートウォッチには定番の機能ですが、画面を持たないwena wristではあくまで通知のみで、「時計側で簡単なメールを作成して返信」といったことはできません。
ログ機能
1日の歩数や消費カロリーを記録し、もちろんアプリ上で確認ができます。
心拍センサー等は付いていませんので、「歩数計」程度の機能ですね。
心拍のトラッキングや、睡眠の管理をしたいのであればFitbit Charge HRをオススメします。
最後の1つは?
さて、wena wristでできることのうち2つをご説明しました。
ここまでだと正直、外見以外に魅力の無いスマートウォッチです。
しかし、これからご紹介する最後の機能がwena wrist最大の魅力です。
電子マネー機能
バンド部にFelicaを内蔵しており、手首をポートにかざすだけで決済ができます。
これまで電子マネー決済を多く利用してきた人にはかなりの嬉しいポイントではないでしょうか。
財布もスマートフォンも出す必要がなく、普段身に着けている時計のみで支払いが可能ということで買い物が非常に楽になります。
電子マネーを多く利用し、現金を使用する機会がほとんど無い私にとってはこの機能だけでもwena wristを買う理由となりました。
そんなwena wristを、面白いガジェットは発売日に買うのが正義と考えている私がすぐに購入しなかったのには、前述した通りとある理由があったのです。
電子マネー機能はiOS限定(※ただし…)
wena wristはもともとiOS端末にしか対応していませんでした。
それが正式販売が開始される頃に、通知機能とログ機能を管理する「wenaアプリ」がAndroidに対応したのですが、電子マネー機能は「おサイフリンク」という別アプリでの管理となっており、そちらは未だにiOSのみにしか対応していません。
iOSデバイスは所有していますが普段持ち歩いてはいない私にとって、これは致命的なポイントとなっており、その結果これまでは購入には至りませんでした。
Androidユーザーでも電子マネー機能が利用可能に
iOSでしか電子マネー機能を使えないという問題の回避策が出てきまして、私が今回購入を決意したのもこの改善が行われたためです。
2通りの回避策がありますので、簡単にご説明しましょう。
楽天Edy初期設定済み商品
1つ目は楽天Edyの初期設定が完了した状態の商品を購入する、というものです。
この方法での注意点は3つあります。
設定なしの商品よりも3,000円ほど高い
できるのはレジ等での支払い・チャージのみ
楽天Edy以外の電子マネーは使用不可
楽天Edyに関しては、スマートフォンからのチャージや楽天スーパーポイントとの連携などはできません。
また、iDやQUICPay等、楽天Edy以外の電子マネーはお使いいただけません。
これらは「おサイフリンク」アプリで管理するためですね。
私がメインで使用している電子マネーはiDなので、こちらの方法には魅力を感じませんでした。
私が購入を決めた回避策がこちらです。
iOS端末で電子マネーの初期設定を行う
iOS端末で電子マネー機能の初期設定を行えば、以降はiOS端末が無くても電子マネー機能を利用できるというものです。
自分のiOS端末で無くても大丈夫ですので、家族に一人でもiOS端末を持っている人がいれば解決できるのはありがたいですね。
そもそもアプリレベルでAndroid対応してもらいたいですが。
私はiPadを持っていますので、そちらで設定を完了させ、iD決済ができるようになりました。
開封の儀
さて、説明が長くなってしまいましたが、実物を見ていきましょう。
シンプルで可愛い箱ですね。
開けるとご対面です。
写真の通り、私が購入したのは「-Three Hands Silver-」というモデルです。
「-Chronograph Premium Black-」とも迷ったのですが、ビジネスシーンでも使用することが多いのでシンプルなシルバーにしました。
micro USBケーブル、充電クリップ、調整コマが付属しています。
Huawei Watchとヘッド部の大きさはほぼ同じです。
wena wristはバンド幅が22mmと太いため、大きいヘッドとのバランスは取れていますね。
その分、若干ずっしりとしています。
Felicaや通知LEDが搭載されているバックル部。
充電はクリップで挟んで行います。
使用してみての感想
ヘッド部について
私が購入したThree Hands Silverの文字盤の視認性は、決して良くはありません。
グレーの文字盤に対して、短針・長針の両方がグレーとなっており、はっきり言って見づらいです。
視認性が気になるという人は「-Three Hands White Limited Edition-」という文字盤がホワイト、短針・長針がブラックなモデルを選ぶと良いでしょう。
少々お高めですがBEAMSコラボモデルの文字盤のデザインも素敵です。
バンド部について
通知時の振動はなかなか強いため、気付きやすいのはありがたいですね。
Huawei Watchの不満の1つが振動が弱いことでしたが、wenaバンドの振動は強力で、通知を見逃す心配はありません。
欠点としてはやはり重量面。
内部に多数のテクノロジーやバッテリーが内蔵されていることもあって、一般的な時計のバンドよりも肉厚で重たいことに抵抗を感じる人もいるでしょう。
私はというと、ほんの2~3日で慣れてしまったので気にならずに着けられています。
wenaアプリについて
スマートフォンからwena wristに通知を送るアプリを管理できます。
歩数やバッテリーの確認ができるwenaアプリですが、wena wristの文字盤と調和する素敵なUIですね。


LEDの色は7色、振動は1〜3回から選べます。(※電話の場合は着信中、振動し続けます。)
アプリごとに個別に設定できるので、通知が来た際に手首を見るだけで電話なのかメールなのか等を判断できて助かります。
電子マネー機能について
一番気になっていた電子マネー機能を早速使用してきましたが、想像通り便利でした。
手首を接触させるだけで決済ができるというのは本当に楽です。
ただし、レジ等のポートの位置や角度によっては手首を当てにくい場合がありますね。
斜めだったり、低かったりすると結構不自然な体勢になってしまいます。
wena wristのせいではありませんが、「スマートフォンやサイフを出さずに決済が可能」という魅力があるものの、会員証やポイントカードが必要なお店では結局財布を出すことになるのが気になります。
また、あまり明記されていなくてもったいないと思うのが「電子マネー機能の利用時にはスマートフォンとのペアリングが不要」という点です。
極端な例ですが、iOS端末で初期設定さえしてしまえば、あとはスマートフォンが無くても電子マネー機能付き時計として使えてしまうのです。
通知や歩数のトラッキングやが不要で、少しでもバッテリー持ちを良くしたいという人は、常に「おやすみモード」で使うのもアリかもしれません。
wena wristに求めること
wena wristを実際に使用してみて「こうなってほしい」という要望をまとめておきます。
Android完全対応
回避策があるとはいえ、電子マネー機能に完全対応しているのがiOS端末のみというのは非常に残念です。
ましてやそれがAndroid端末を出しているソニーさんなら尚更ですね。
バンドのみでの販売
今回はシチズン製のヘッドを採用していますが、wena wristの「スマートウォッチなパーツ」はバンドのみです。
ヘッドのデザインも気に入っていますが「お気に入りの時計をスマートウォッチ化したい」という需要も多いのではないでしょうか。
バンドの薄型化なども含め、より汎用性の高い商品を出してくれることを期待しています。
wena wristの総評
色々と要望はありますが、それ以上に面白いと思える商品です。
国内のメーカーがこのような魅力的な商品を作っているというだけでも応援したくなりますね。
ウェアラブルデバイスは年々増えてはいるものの「無くてはならない」と誰もが思うようなデバイスはまだ出てきていません。
全Android Wearデバイスの出荷台数を一瞬で抜き去ったApple Watchですら、その域には至っていない現状です。
wena wristが今後どのような発展をしていき、どれほどのユーザーに普及していくのか、今後も注目していきます。
それではまた。