40インチを超えるような大型の4Kディスプレイの選択肢が増え続けています。
私もPHILIPSの「BDM4350UC/11」という42.5型の4Kディスプレイを使用していますが、リビングで使用していると画面サイズに少々物足りなさを感じることがありました。
さて、あのDMMから格安の大型4Kディスプレイが発売されているのはご存知でしょうか?
本日はDMMの4Kディスプレイについてのお話と、実際に50インチモデルを使用してのレビューをさせていただきます。
DMM.make DISPLAYとは
DMM.comが販売している大型4Kディスプレイで、50インチの「DME-4K50D」と65インチの「DME-4K65D」の2種類を選択できます。
江口洋介さんが登場するCMがYouTube等でも流れていますので、見たことのある人も多いのではないでしょうか。
圧倒的低価格
驚くべきは、50インチは59,900円、65インチは159,900円と、どちらもサイズからは考えられない価格になっていること。
「4Kテレビは高い」という印象を抱いている人も少なくないですが、DMM.makeの商品はテレビでなくディスプレイです。
テレビチューナーが付いていないため「PCディスプレイの大きい版」と考えるとイメージがしやすいでしょうか。
もちろんテレビチューナーやBDレコーダーなどを繋いで、大きな4Kテレビとして使うことも可能です。
チューナーレスの大型4Kディスプレイの選択肢も増えてきていますが、50インチを超えるような商品は少ないです。
40インチ台では物足りないと感じている人には嬉しいですね。
UPQからのODM商品
DMM.make DISPLAYはDMM.comが製造をしているわけではなく、設計・製造を別会社に委託している商品です。
その委託先が、あのUPQです。
UPQには過去にも色々やらかしてるメーカーであり、はっきり言って信用はありませんでした。
過去の失敗を活かした商品になっているのか、それとも悲劇は繰り返されるのか…
DMM.comから商品をお借りして試す機会をいただけたので、実物を見てみましょう。
開封の儀
第一印象は「でかい…」に尽きます。
比較にNintendo Switchを置いてみましたが、サイズ感が伝わっているでしょうか…
箱の上部には「2人で作業をしてね」というメッセージが。
残念ながら家に私しかいなかったため、1人で孤独に頑張りました。
付属品は以下の通り。
ケーブル類が付属しないという必要最小限の構成です。
- リモコン
- リモコン用単4電池
- マニュアル
- 左右スタンド
- スタンド固定用ネジ
リモコンには様々なボタンが付いていますが、チャンネルボタンなど、実は使わないボタンも多いです。
おそらくこのディスプレイはテレビ用に作られた商品の流用なのでしょう。
スタンドは左右それぞれプラスネジ2本で固定します。
作業時にはドライバーを用意しておきましょう。
側面には各種ボタンがあります。
リモコンがあるので、ディスプレイのボタンを直接操作する機会は少ないでしょう。
背面には壁掛け用のネジ穴。
側面にHDMI端子が2つと、USB2.0端子。
DMMのディスプレイではUSBメモリやHDDを繋ぐと、写真や音楽、動画を再生可能です。
電源ケーブルはディスプレイから直接生えています。
断線のリスクを考えると、付け外しが出来る方式にしてもらいたいところ。
底面にはHDMI端子が2つとコンポーネント端子、イヤホン出力、S/PDIF端子(光角型)。
全部で4つのHDMIは全てがHDMI 2.0及びHDCP 2.2に対応しており、4K(3840×2160)の入力が可能です。
設置完了です。
横に置いてあるスピーカーと比較すると、サイズ感の違いがよくわかりますね。
電源コードはちょっと雑に正面から出してますが、後で整理します。
スペックではノングレアとなっていましたが、実物はやや光沢があり、表面処理は私の好みでした。
良い点
セッティングも無事に完了しましたので、ここからは実際に使ってみた感想を書いていきます。
圧倒的なサイズ
DMM.make DISPLAYの良い点としては、やはりその大きさ。
同じ4K解像度のまま42.5インチから50インチになったことで、遠く離れた位置からもマウスカーソルが見やすくなりました。
豊富なHDMI端子
4Kディスプレイの中には「2つのHDMIのうち1つのみが4Kに対応」といった商品もあり、その場合にはどの端子が4K対応しているのかを把握したうえで配線処理を行わねばなりません。
DMM.make DISPLAYではHDMI端子が4つ用意されており、その全てで4K入力が可能なため、配線処理時に悩まなくて済むのは助かります。
私の所有している4K対応機器はPS4 ProとPCの2つですが、どちらからも問題なく4K入力できました。
リモコンの感度は良好
これまで使っていたPHILIPSディスプレイの不満の1つが「リモコンが無いこと」でしたので、その点を解消してくれたDMM.make DISPLAYの満足度は非常に高いです。
使わないボタンは多いですが、特に問題にはなりませんね。
UPQがかつて販売していた4Kディスプレイでは「リモコンの感度が悪い」という感想が多く見られましたが、本商品ではそこも改善されており、ストレス無く操作できます。
応答速度も良し
ゲーム用途で大型ディスプレイを使用する人にとって重要な要素が応答速度です。
またもやUPQの過去の例を挙げますが、驚異的な応答速度の遅さが話題になっていました。(後ほどファームウェアのアップデートで改善されたようです。)
本商品では応答速度も問題なく、スプラトゥーン2の試射会でも快適に遊べました。
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光デジタル出力端子搭載
ディスプレイ内蔵スピーカーはチープな場合が多く、DMM.make DISPLAYも例外ではありません。
しかし、その弱点もS/PDIF(光デジタル出力)で外部スピーカーに出力することでカバーできます。
HDMIで入力された映像と音声信号から、S/PDIFで音声だけ外部に出力してアンプやスピーカーで再生可能。
映画やゲームを迫力のあるサウンドで楽しみたい人は、外部スピーカーを組み合わせて使用するのをおすすめします。
イマイチな点
さて、DMM.make DISPLAYは安価なディスプレイですので、当然ですがイマイチな点も存在します。
文字を扱う作業には不向き
画面は全体的に白っぽく、ギラギラした印象を受けます。
文字もくっきりとせず、長時間画面を見つめての文章作成やコーディングには不向きだと感じました。
全体的にチープ
スタンドや電源ケーブル周りなどから安っぽい印象を受けてしまいます。
実際「安い商品」ではあるのですが、もう少しデザイン面でも拘ってほしかったところですね。
賛否は分かれますが、UPQのディスプレイはいずれも個性的なデザインをしていましたので、DMM.make DISPLAYでもその流れは活かしてほしかったです。
スペック表記に誤り
リフレッシュレートが120Hzとされていましたはが、「実は60Hzだった」と発表がありました。
告知日以前に購入したユーザーを対象に、7月11日まで返金を受け付けています。
告知日以降の購入者は対象外ですので、購入の際にはリフレッシュレートが60Hzで問題ないかを検討の上で購入しましょう。
どんな人向けか
とにかく安く、そして大きなディスプレイを欲している人には非常に魅力的な選択肢です。
大画面でゲームをやりたい・映画を観たいといった用途ならば活躍間違い無しでしょう。
中華メーカーの格安4Kテレビという選択肢もありますが、サポートなどを考慮すればDMMが販売している点の安心感は大きいです。
大きくて安いディスプレイを導入してみたい人は、DMM.make DISPLAYを検討してみてはいかがでしょうか。
それではまた。