車の運転をする際には「安全運転で無事故無違反を心がける」のが理想ですが、交通事故は自分ひとりだけが原因で起きるものばかりではありません。
私も数年前に、一時停止のラインを飛び出してきたお年寄りの車に横からぶつけられ、車のドアを新品に交換させられるほどの事故に遭った経験があります。
その時に後悔したのが「ドライブレコーダーさえ付けておけば…」でした。
というのも、事故後の話し合いで「停止線で止まっていた」「いや、止まっていない」といった不毛なやり取りがかなり面倒だったのです。
悪気は無くても「止まったつもり」で止まれていない場合もありますし、自覚があっても証拠が無いのを良いことに「止まった」と言い張っている場合もあります。
その時は幸い通勤時間帯だったこともあって目撃者もいましたが、これで目撃者も映像に残る証拠も無かったら、どれだけ長引いていたことやら…。
そうした「いざという時」の備えとして、ドライブレコーダーがあると非常に心強いです!
特に最近よく話題になる「煽り運転」に遭遇した時にも、ドラレコは頼りになりますので、付けておいて損は無いでしょう。
本日は、工具無しで簡単に取り付けられるうえに高精細な映像を記録できる、コストパフォーマンス抜群なドライブレコーダーをご紹介します。
VIOFO ドライブレコーダー A119 V3
今回ご紹介するのはVIOFO社製のドライブレコーダー『A119 V3』です。こちらはメーカーからご提供いただきました。
VIOFOは中国のドラレコメーカーで、海外ではかなりの知名度がある大手メーカーのようですね。
私はこれまでドラレコを購入・使用したことが無かったため、正直なところ「何でも良いからとりあえず付けてみよう」程度の考えで今回の依頼を受けました。
ところがVIOFOについて調べてみると、2019年頃から日本の市場にも積極的に進出してきているのですが、どうやらそれ以前の時期からわざわざ海外から個人輸入をして使用しているユーザーがいるほど、ドラレコ愛好家の間では評判の良いメーカーとのことで、期待が高まります。
さて、そんなVIOFOはA129を筆頭に様々なドラレコを販売しており、その中で今回のA119 V3がどのような立ち位置にあるかですが、ざっくり言うと「簡単に取り付けられる、そこそこの画質のドラレコ」です。
フルHD(1,920×1,080)を上回る2,560×1,600解像度での撮影が可能となっていて、フロントカメラ1台のみのシンプルな構成のため取り付けも簡単と、まさに初ドラレコにうってつけのモデルとなっています。
VIOFO A119 V3商品仕様
それではVIOFO A119 V3の実機を見ていきましょう。
VIOFO A119 V3の付属品は以下の通り。
- VIOFO A119 V3本体
- シガーソケット用USBチャージャー
- Mini USBケーブル(給電用)
- Mini USBケーブル(PC接続用)
- マウント×2
- GPS内蔵マウント(本体に付属)
- ケーブルクリップ
- 取り扱い説明書
2インチの大きな画面の下には5つのボタンが用意されており、視認性・操作性ともに良好です。
側面のMini USB端子にケーブルを繋いで電気を供給すると、自動で電源が入って録画が始まります。
本体にはバッテリーは内蔵されていないため、メニュー操作や設定も、ケーブルから給電している間のみ可能です。
ちなみに、オプションの『ドライブレコーダー用 降圧ケーブル』を組み合わせると、エンジンを動かしていなくても電気を供給できて、駐車中も24時間監視することが出来ます。
反対側の側面にはMicro SDカードスロットが用意されています。
本体には録画用の内蔵メモリが無いため、Micro SDカードが無いと録画できません。
ドラレコは常に書き込みが行われる性質上、「ドラレコ用」を謳う高耐久設計のカードがおすすめです。
説明書は日本語には非対応ですが、A119 V3本体は多言語対応しており、日本語への変更も可能です。
ちなみに現在販売されている現行版ですと、日本語版のマニュアルが付属しており、公式サイトにもPDFで公開されています。
また、開封直後のセットアップ時点では中国メーカーの商品に多い「怪しい日本語」でしたが、最新のファームウェアにアップデートを行ったところ、こちらも改善されています。
最新のファームウェアはVIOFO公式のサポートページからダウンロード可能です。
なお、録画にはSDカードが必須ですが、設定の保存は本体に行われるため、カードを入れ替えても設定は残ります。
フロントガラスに貼り付けるだけの簡単取り付け
A119 V3はフロントカメラ1台のみの構成となっているため、「ただ取り付けるだけ」ならば取り付けは1~2分もあれば出来る簡単仕様になっています。
マウント部の両面テープのフィルムを剥がしてフロントガラスに貼り、電気を供給するためのUSBケーブルを繋いであげればOKです。
A119 V3本体に取り付けられているGPS内蔵マウント自体にも給電用のポートが用意されており、私はそちらにケーブルを接続しました。
シガーソケットに差し込むUSB電源アダプターが標準で付属していますが、私はもともと使用していたAnker製のシガー用充電器の余っていたUSB端子を利用することに。
あとは配線が邪魔にならないよう、ケーブルを固定してあげれば、これで取り付け完了です!
とはいえ、このように配線が丸出しになっているのはお世辞にも美しいとは言えませんので、ケーブルを内部に通す処理が必要ですね。
私が普段お世話になっているホンダのディーラーさんで見積もりを出してもらったところ、工賃は13,000円前後とのことでしたので、次回の半年点検時にでも一緒に依頼してきます!
格安アクションカメラを遥かに上回る撮影品質
それでは、A119 V3の撮影性能について見ていきましょう。
初ドラレコということで他商品との比較でなく純粋な絶対評価となるのですが、はっきり言って映像の品質は想像以上でした!
3月下旬頃から仕事はテレワークとなり、不要不急の外出も控え、出かけるとしても人の少ない深夜を選んでいた中での4月唯一の出勤日…久しぶりに昼間の明るい時間帯に車を走らせたところ、いつの間にやら満開を過ぎていた道路沿いの桜も綺麗に記録できていました。
数千円の格安アクションカメラよりも、よっぽど鮮明な映像が撮れており、車載映像を撮る用途にも活躍してくれそうで、また自由にドライブやキャンプに行ける時が待ち遠しいですね。
マイク性能も優秀で、私は運転中によく歌を口ずさんでいるのですが、それがはっきりと録音されていました。
万一の事故の際、警察の方に証拠品としてデータを提出する時に歌声を聞かれるような恥ずかしい思いをしないよう、運転中に熱唱するのは控えます…。
雨の夜間でも看板の文字をはっきり捉える暗所撮影性能
撮影性能で気になるのは暗所での画質です。
もしも暗い夜道で事故を起こしてしまった時に「映像を確認してみたら相手のナンバープレートの文字がぐちゃぐちゃで読めなかった」なんてことになったら、ドラレコを付けている意味が半減してしまいますよね。
A119 V3はVIOFOの商品ラインナップの中では決して高画質を強みにしている商品ではないのですが、f1.6という明るいレンズのおかげで、夜の運転でも頼れる性能を備えています。
すれ違う対向車は流石に厳しいものの、撮影した映像を拡大してみると正面の車のナンバープレートの文字は視認できました。(※掲載している画像は解像度を落としています。)
止まっている看板の文字であれば、何が書かれているかがクッキリと鮮明に残されているほどです!
この日は夜間+雨降りという撮影には非常に厳しいコンディションでしたが、その状況下でこれだけの映像が記録できるのですから、「いざという時の備え」として非常に心強く感じます。
撮影した映像や音声についてもっと詳しく見たい方は、YouTubeで動画を公開していますので、そちらもチェックしてみてください!
ドライブレコーダー入門におすすめの1台
VIOFO A119 V3は1万円台前半で購入できるお手頃価格に加え、取り付けも工具無しで1~2分程度あれば出来てしまう手軽さが魅力のドライブレコーダーです。
それでいて「車載映像の撮影まで対応可能」と感じるほどに映像も音声も鮮明で、また自由に外出できるようになったら、キャンプ場までの道中をA119 V3で車載映像を撮影するなどして、キャンプ動画や車載動画も沢山作っていきたいものです。
とはいえドラレコの本領と言えば、やはり「万一の備え」にあります。
そしてA119 V3ならば晴れの日の昼間から雨の夜間まで、その役目を十二分に果たしてくれます!
私のように、煽り運転のニュースを聞いてドラレコの必要性を感じられていた方は、A119 V3で初ドラレコを導入してみてはいかがでしょうか。